リレーブログ | 社会福祉法人 鳥取こども学園 - Part 4社会福祉法人 鳥取こども学園 | Page 4

社会福祉法人 鳥取こども学園は、キリスト教精神にもとづいて創立されました。その基本理念は『愛』です。

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  • 第45回🔴関わりを通じて🔴 児童心理治療施設 鳥取こども学園希望館 副館長 水野 壮一

     ネットで最近の志向や風潮を知る機会は多い。先日興味が湧いたのは「関わりたくない人とは関わらない」ことに価値を置く志向です。それは「ストレスは耐えて乗り越えるものではなく、回避するもの」という視座から的確に示され、ネットでは「関わりを避けるべき人の見抜き方」や「タイプ別の対処法」のような指南も溢れています。それだけ会社や学校やご近所付き合いなどで、人と関わることに悩んで疲弊したり、モラハラやパワハラやマウンティングに苦しんだりする人たちが多いことの証でしょう。また、これは単なる「わがまま・自分本位」ではなく、多様性や自分らしさに目を向けた成熟した社会だからこその風潮かと考えます。
     でも、少しだけモヤモヤした感情も湧きます。もちろん私はハラスメントを是とする根性論者ではありません。(そういう人がいたら私も関わりを避ける)でも「関わりたくない人とは関わらない。」というワードが的確で説得力があるからこそ、その本質を離れて独り歩きすることに畏怖を覚えます。そのように感じてしまうのは、おそらく私自身が社会的養護の役割と使命を通じて物を考える癖がついている故と自己分析します。

    「鳥取こども学園」法人職員の大切な使命【支えと役立ち】は、子どもや利用者さんとの関わりによって果たされます。でも時には相手から「関わりたくないな」と思われることもあると予想します。例えばネグレクトの成育歴がある子にバランスの良い食事や入浴による清潔の大切さを示したり、発達障害を抱える人に「落ち着いて」とか「今はこだわり過ぎずに」と伝えたり・・・時には(偶発的に/必然として/治療として/等の様々な理由から)その人が抱えるトラウマに触れる関わりもあります。しつけや養育や社会規範では正論であっても、当人にとっては苦痛やストレスを伴う関わりとなり得ます。そのような場合に「関わりません」という選択肢が選ばれると、改善策や共存を目指す余地が無くなってしまうのでは…と憂慮してしまう自分がいるのです。
    だからこそ私たち法人職員は相手の尊厳を侵さず、痛みや悲しみへの寄り添いを大切にしたいと思います。そして謙虚さを欠くことなく、つぶさに自身の働きと心に目を向ける必要があると考えます。まさしく「愛がなければ、私はさわがしいどら、やかましいシンバル」(コリントの信徒への手紙13章)を意識することが求められるのでしょう。

    18年ほど前に私が女子ホームのホーム長をしていた頃、生活を共にしていた中高生の女の子3人との会話をふと思い出しました。
    要約すると以下のとおり ※すべてジョークです!
    Aさん「うち、水野さんとは関わりたくない!なぜならイケメンじゃないのにウザいから!」
    Bさん「分かるわー!どうせなら、イケメンにウザくされたいよねー」
    Cさん「でも水野さんって、一生懸命だし時々優しい時もあるし…悪くないよ。だからと言って、良くもないけど(笑)」
    Bさん『うちらのホーム長は「天は二物を与えず」の日本代表レベルだからねー』
    Aさん「そうかーあまり贅沢を言うとばちが当たるね。では、うちに関わるのを仕方なく許す!これからもよろしくね!」
    私「・・・ありがとうございます」
    みんなでおなかを抱えて笑った記憶があります。
    この会話が私の心に残っている理由は3つ。
    1.関わりには相手の許し(受け入れ)が必要という実感
    2.「一生懸命」と「優しい」は二物とカウントされず、合わせて一物となることの発見。
    3.実は当時、自立を控えてシビアな話をしたり、衝突したりして私に対してストレスを抱えていたのはCさんでした。そんな彼女が(ほんの少し)擁護してくれたこと。

    尊重をベースにした関わりを通じて生まれることを、大切にしたいと考えます。


    2021.11.19

  • 第44回『希望館 館長杯卓球大会しました!』児童心理治療施設 鳥取こども学園希望館 館長 花川 治応

    コロナで楽しいイベントができない夏休みだったので、「よし!卓球大会しよう」となりました。8月の暑い中、2日連続で開催しました。


     「本気モード・Aクラス」「変なサーブ無し・Bクラス」に分け、賞品はお菓子です。

    (あら、勝っちゃった!)
     本格的に卓球ユニホームで来る子。普段着で来る子。めったに卓球しないのに参加した子と沢山の子が参加しました。
     はじめは「おふざけモード」の子も段々「勝ちたいモード」に変わり、予想外の勝利に自分でもびっくり! 翌日にも急遽参加したり、優勝候補が負けてしまったり、試合の進行も皆が自主的に進めてくれたり・・・。汗だくになって楽しんでくれました。

    (絶対王者?館長敗れる)
     各クラスの優勝者には、館長とのスペシャルマッチ「希望館王者決定戦」があります。
     館長は今まで子どもには負けない絶対王者でしたが、子どもの成長は予想外に早く、スペシャルマッチで負けてしまいました。実は年のせいで腰痛が再発したのですが・・・悔しい

    (またやろう)
     皆が「次はいつ大会するの?」というので、次は冬休みにやることにします。
     休み期間に家に帰れない子どもが、学園に居てよかったと思える体験になる事を願っています。


    2021.10.12

  • 第43回『感染症について思うこと』 乳児院 鳥取こども学園乳児部 院長 竹中 成代

     忙しい日々を繰り返しているうちに気付けば9月。暑さが和らぎ朝晩が涼しく、秋の気配を感じるようになりました。特に今年は時間の流れが早いように感じています。この時間感覚は年齢に反比例するとも考えられているようで、納得できる部分もありますが、コロナ禍であっても、月日は流れて季節は移り変わって行くのだなあとしみじみ思い、暗いトンネルから抜け出す日が一日も早く来ることを願ってやみません。

    鳥取こども学園乳児部 院長


     昨年度、乳児部の子どもたちは例年流行する感染症に罹患することなく、入院をする子どももなく、元気に過ごしました。コロナ禍で感染症予防対策が徹底されたおかげ?と思っておりましたが、今年は巷で流行っている感染症を見事にもらい、8月下旬には多くの子どもがRSウイルス感染症に罹ってしまいました。

     乳児部ではコロナ禍にかかわらず手、洗い消毒、おもちゃ・床・壁・ドアノブなど子どもが口に入れたり触れたりする部分の消毒、換気など、日頃から感染症予防対策徹底を図っています。とにかく『職員が感染症を持ち込まないこと』を基本に、職員はプライベートな面でも行動を自粛するなどかなり気をつかっています。ところが一度感染症が入ると院内に拡がってしまうことをこの度久々に体験し、これがコロナであったらと想像すると恐怖を覚えました。

     今回のRSウイルス感染症の最初の発症から終息するまでの経過や対応等を振り返ってみました。8月中旬は乳児部に病気の子どもはいませんでしたので、院庭やプレイルームで、乳児部のみんなで交わり元気に遊んでいました。RSウイルの潜伏期間は2~3日とのこと。発症した時には既に他児にも移っている可能性が高いということになります。この時期地域でRSウイルス感染症が流行っている情報は入っていましたので、感染症から身を守るためには、ホーム内だけで過ごし他との交流を控えるという行動制限をかける判断もあったのではないかとも考えました。ただ、それは感染症防止のことだけを切り取った場合の考えであって、乳児部で大切にしている『子どもの生活』を第1に考えるとその判断は違うとの結論に至りました。

     また、感染症持ち込みの一つに地域で生活をしておられる子どもさんをお預かりする場合が考えられます。院内感染拡大を防ぐため、できるだけ個別の対応ができる体制(入所児童とは別の専用の部屋と専属の職員で預かる体制)をとりたいと思います。子どもたちの生活の安心安全の為には必要な取り組みと考えています。
    乳児部は子どもの生活の場所です。保護者さんとの交流も大切にしています。また、他部署との交流、地域とのつながりも大切にしています。外部との交流を持つということは、いつ何処で感染症に罹患するか分からないということです。そこで重要となるのは、いかに早く子どもの異変に気づき、いかに早急に、尚且つ的確に対処するかです。乳児院職員に求められる専門性の一つと考えます。

     引き続き日々の感染症予防対策徹底を図りながらも、多くの生活体験を取り入れ、乳児部職員が一つのチームとなって、子どもたちの安心安全で豊かな生活を守り保証することに努めていきたいと思います。

     今後も乳児部を見守り支えていただきますようよろしくお願いいたします。


    2021.09.08