リレーブログ | 社会福祉法人 鳥取こども学園社会福祉法人 鳥取こども学園

社会福祉法人 鳥取こども学園は、キリスト教精神にもとづいて創立されました。その基本理念は『愛』です。

TEL. 0857-22-4200
ホーム > リレーブログ

リレーブログ

  • 第63回 🌸『みんなちがって、みんないい』🌷 鳥取こども学園乳児部院長 兼 とりっこらんど所長 竹中 成代

     

    鳥取こども学園乳児部では、Amazonの「乳児院支援プログラム」に2023年11月1日より参加しております。

    学園前土手の桜の花も満開の中、新年度がスタートしました。

     令和6年4月1日、児童福祉法改正施行により里親支援センターが児童福祉施設として位置づけられ、新たに里親支援センター「里親家庭サポートセンターいろは」を開設、一般社団法人ひだまりが行っていた「退所児童等アフターケア事業ひだまり」が「社会的養護自立支援拠点事業所ひだまり」と変わり、より支援の幅が広がりました。
    また、ショートステイ・トワイライトステイ・レスパイト・一時保護等を、これまでは児童養護施設鳥取こども学園「すみれホーム」と、乳児院鳥取こども学園乳児部「チームさくらんぼ」で3歳以上と3歳未満に分けてお預かりしてきましたが、この2つを統合し「一時養育ホームはちみつ」として生まれ変わりました。乳児から学齢期のお子さんを、昨年改修した地域棟の同じフロアーにてお預かりします。いつ来ても知っている同じ場所で、また、兄弟が離れることなく一緒に過ごせるようになったことで、お子さんにとっても保護者さんにとっても安心して利用してもらえるのではないかと感じています。特に乳幼児の場合は誰かの手に委ねられなければ命の危険があります。緊急を要する保護にも対応可能な「一時養育ホームはちみつ」の役割はおおいに期待されるものと思います。

     さて、昨年度受講した企業主導型保育事業施設長研修の『子どもの発達の理解~配慮を必要とする子どもへの対応・インクルーシブ保育を踏まえて~』の科目の中で、講師の一般社団法人チャイルドフッド・ラボ代表理事である藤原里美氏が「みんなちがって、みんないい」と繰り返し講話されました。20年ほど前に私が所属していた保育所鳥取みどり園(現在の認定こども園鳥取みどり園)の当時の園長(入江園長)が同じように「みんなちがって、みんないい」とよく話されていたことを、懐かしさと同時に思い出しました。

    『私と小鳥と鈴と』

    私が両手をひろげても、
    お空はちっとも飛べないが、
    飛べる小鳥は私のように、
    地面を速く走れない。

    私がからだをゆすっても、
    きれいな音は出ないけど、
    あの鳴る鈴は私のように、
    たくさんな唄は知らないよ。

    鈴と、小鳥と、それから私、
    みんなちがって、みんないい。

     幻の童謡詩人と呼ばれた金子みすゞの詩です。「詩のはじまりは、神さまへのおいのりだった」と『詩のはなし』(せん聖歌・文より)に記されているそうです。 この詩を読むと、救われた気持ちになります。金子みすずの純粋で大きな愛が、尊い気づきを与えてくれます。お互いの違いを認め合い、違いを生かして、より豊かな生活を送るためには、大きな『愛』が必要です。

     社会福祉法人鳥取こども学園のキリスト教精神にもとづく基本理念も『愛』(一人ひとりを大切にする)です。これまで大切にしてきたことをこれからも大切にして歩みを続けていきたいと思います。新年度を迎え心新たに、子どもたち、利用者さんたちの生活が安全で安心なものであるよう願い祈りながら努めてまいります。

    引き続き、ご理解・ご支援・ご鞭撻を賜りますようよろしくお願いいたします。

     


    2024.04.18

  • 第62回💪「まだまだわたしにも何かできるはず!!」💪 自立援助ホーム 統括寮長 田村 崇

    自立援助ホーム鳥取フレンド・鳥取スマイル・はればれの
    統括寮長をしている田村崇です。

    統括寮長という役割をするようになってから
    研修に参加するという機会が減っておりました。

    しかし、
    この1月2月と立て続けに
    2つの研修とイベントに参加し、
    見事に感化されてしまいました。
    今回はそんなお話をさせていただきます。

    1つ目(研修)
    1月20日(土)
    一般社団法人 ひだまり主催の自立研修
    ~準備はOK?~「プレ社会人デビュー大作戦!2023年度」
    講師:福浜隆宏氏(鳥取県議会議員)

    2つ目(イベント)
    2月10日(土)
    REAL VOICE 上映会 & THREE FLAGS トークショー

    3つ目
    2月15日(木)
    鳥取市主催のこどもの貧困対策研修会
    「子どもの声と思いに学ぶ」
    ~つながり・支え合いのある地域づくり~
    講師:福島史子氏(スクールソーシャルワーカースーパーバイザー)

    それぞれの研修やイベントの内容は
    このブログではご紹介しません。

    とっても長く読みにくいブログになってしまうので、、、。

    今回お伝えしたいのは、
    この2つの研修と1つのイベントの共通点、
    それは、
    まだまだわたしにも何かできるはず!!
    と生まれてから半世紀過ぎてしまったわたしが
    こう感じることができたということ
    素直にそう思えたということです。

    世の中は大きく変化しています。
    わたしたちはその過渡期に居ます。
    とても大変な中にいるのです。
    とても難しい中にいるのです。

    それでも
    変わること!変われること!を強く欲しているわたしが
    ここにいます。
    これらの研修とイベントに参加できたからこそ
    こう思えたのです。

    明治維新で活躍した志士に大きな影響を与えた
    吉田松陰 の言葉に
    こんなのがあります。

    「時代に新しい風を吹かす」

    “自分の信念を貫こうとすれば、どうしても「極端だ」と
    言われてしまうものです。
    でも、まわりから「極端だ!」と言われるぐらいじゃなければ、
    この濁った世の中に‘新しいもの’なんて生み出せないでしょう。“

    勇気をもって
    自分を信じ
    情熱を持ち
    次のアクションをみなさんと一緒に
    起こしたいと思います。

    最後に

    REAL VOICE 上映会 & THREE FLAGS トークショーで
    THREE FLAGSのユーチューブ登録1万人まであと少し!
    ということでしたので早速登録いたしました。

    是非皆さんも!
    こういう小さな一歩から
    一緒に始めていきましょう!!

    THREE FLAGS 希望の狼煙 Youtube  はこちらからどうぞ


    2024.03.04

  • 第61回 🐉2024年新年のご挨拶🐉 社会福祉法人鳥取こども学園 常務理事 山本隆史

    新たな年、2024年を迎えました。
    とはいえ、そんなお正月気分が吹き飛んでしまう出来事が2日続けて起きました。。
    まずは、令和6年能登半島地震において犠牲となられた方々におくやみを申し上げるとともに、被災されたすべての方々に心よりお見舞い申し上げます。2008年に開催された日本キリスト教社会事業同盟第7回中堅職員研修会は会場が石川県七尾市和倉温泉でした。訪れた場所が大変な状況になっており、大変心が痛みます。
    被災地域の皆様の安全の確保とその後の1日も早い復旧を心よりお祈りいたします。


    鳥取市東町から移転後、昭和20年代前半のの鳥取こども学園。今は無い橋が架かっています。

    さて、昨年の話をするのはいかがかと思うのですが・・・。
    昨年のNHK大河ドラマ「どうする家康」、言うまでもなく260余年続いた江戸幕府の創始者、德川家康の物語です。日本史、とりわけ織豊期から江戸初期が好きな私は、全ての回を視聴したわけですが、私は2人の人物について取り上げます。

    まず、1人目は森崎ウィンさんが演じた「德川秀忠」。父家康には言うに及ばず、息子の三代将軍家光の陰に隠れてマイナーな二代将軍です。しかし、実は江戸幕府を260余年続く長期政権たらしめたのは、この秀忠であるとの歴史的評価です。そして秀忠を表す言葉が「守成」と言われています。「守成」、 中国唐代に呉兢が編纂したとされる太宗の言行録の『貞観政要』の「創業は易く守成は難し」からの言葉です。「新しく事業を始めるのも難しいが、その事業を維持し、堅固なものにしていくほうがはるかに難しいこと」の意味です。秀忠は、家康の死後、家康でさえ出来なかった、全国の外様大名の整理と朝廷、寺社を幕府の統制下に置くこと等を粛々と行い、江戸幕府を260余年続く堅固なものとしました。「難し」とされた「守成」を成し遂げた名将であったと言えます。

    そして、2人目は松山ケンイチさんが演じた「本多正信」。正信が、まだ若かりし時に起きた「三河一向一揆」では、主君である家康ではなく一揆側に付いています。ドラマでもそうでしたが、一揆鎮圧後に追放され流浪の生活を約7年送ります。その後、家康に赦され德川家のために尽くすようになります。その後の正信は、「有事には軍略家として、平時には統治者を支える者として活躍し、君臣の間を魚のように行き来し、人間関係を風通しの良いものにした、江戸幕府樹立の陰の立役者」と評される、まさにスーパーアシスタント的(補佐役)な名将でありました。


    同じような位置から撮影してみました。現在は乳児院の生活棟が建っています。もちろん橋はありません。

    さて、昨年私たちは、鳥取こども学園のみならず日本の社会的養護をリードしてきた大きな存在を失いました。しかし、鳥取こども学園、そして先人が理念である「愛」の精神の元、「いと小さくされた者」に寄り添い、共に歩んできたその歩みを停めるわけにはいきません。「こども大綱」が昨年12月に閣議決定され、改正児童福祉法が今年の4月1日に施行されます。また、「鳥取県社会的養育推進計画」見直しの年でもあります。その他、この2024年は、これまで以上に児童福祉、社会的養護が大きく変化する年であると言っても過言ではありません。

    現在、鳥取こども学園は、新たなリーダーの元、これからの激動の時代に、しっかりと私たちの役割が果たせるよう2024年ら2028年までの「第3次5カ年計画」の制定に取り組んでいます。今までの歩みを受け継ぎながらも、しっかりとその時代時代のニーズに応えるべく、鳥取こども学園のこれからの歩みを確固たるものにしていかねばなりません。まさに「守成」の歩みと言えます。私も常務理事として、しっかりとその歩みをアシストしていきたいと考えております。

    まもなく社会福祉法人鳥取こども学園は、創立118周年の日を迎え、119年目の歩みを始めます。それには、子どもたち、利用者のみなさん、役職員一丸となって進んでいかねばなりません。と同時に地域の皆様のお力添えが欠かせません。

    何卒、2024年も皆様におかれましては、社会福祉法人鳥取こども学園にご理解とご支援いただきますよう、そして、私にはご指導ご鞭撻のほど、ひたすらお願い申し上げます。


    2024.01.09