楽しい生活
希望館には多くの見学者が来られます。
「希望館で生活しようかな」と考え中の子どもやその御家族もいらっしゃいます。
見学では、建物や部屋や設備などをご覧いただき、ホームでの生活をイメージしてもらうこと。そして、ホーム職員や担当者などスタッフの顔と人柄を少しでも知ってもらうことが大切だと考えます。「希望館でどんな人達と一緒に生活するのか?」これは、建物の古さ新しさや窓から見える景色、どんな設備があるのか、そしてどんな間取りなのかなどよりも、子どもにとって大きなテーマです。
ブロック長がホームまで案内して、そこでホーム職員に見学者の方への説明をバトンタッチします。すると不思議なことに、どのホーム職員も「楽しい」というキーワードを使いつつ、生活について説明していきます。その度にホームを「楽しい気持ちで生活できる場所」としたいという、職員のはっきりとした思いを感じます。見学者の方にもそのような思いはしっかり伝わるようで、みなさんの緊張がほぐれる様子が見られます。
希望館の「楽しい」とは、テンションを上げてハイタッチ!みたいな楽しさではありません。
穏やかな気持ちでありつつ、目を合わせて微笑みあったり、食事の団欒で「おいしい!」と声がそろったり、みんなでゆっくりテレビを見たり、好きなことや趣味を楽しんだり、時には失敗を笑い飛ばしたり・・・そういう楽しさです。
子ども達の健やかな育ちの土台に「楽しい生活」を据えて、喜びも悲しみも成功も失敗も、すべて受け止め、共に生きていきたいという職員の理念と人柄が、見学を通じて子どもたちに伝わればいいな、と思います。
女子ブロック長 水野壮一
2017.10.03