希望館オリジナル | 社会福祉法人 鳥取こども学園

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希望館オリジナル

先日、希望館のホーム長さんからこんな相談を受けました。

「ホームのダイニングテーブルが古くなり、天板の汚れや傷がひどいので、天板を貼り替えたいのだけれど、いいですか?」と。

 家具屋さんに相談したところ、天板の貼り替えよりも新品を購入した方が安く済む、それに、今は軽くて丈夫な物があるからと買い替えを勧められたそうです。けれども、このテーブルは少なくとも13年前から使っているもので、思い入れと愛着が深いものだそうです。天板の汚れ以外は脚のぐらつきも無いし、買い替えではなく、このテーブルを引き続き使っていく「天板の貼り替え」をしたいという考えだそうです。

                        みんなの思い入れがある大切なテーブル   

 そして、もう一つこのテーブルを使い続けたい大切な理由がありました。それは、「退所したOBにとって、唯一の思い出の品だから」というものでした。4年前に希望館の児童棟が建て替えられました。その際に食器棚やテレビ台などの調度品もほとんどが新調され、使いやすさや便利さが増しました。

でも、建て替え前に退所した方がホームに「里帰り」すると、自分が入所していたころの建物も調度品も無いことに一抹の寂しさを覚えるそうですが、このテーブルを見て、ほっとした懐かしさを感じるそうです。このテーブルを懐かしみながら囲み、食事や談話することを大切にしたいとの事でした。

 そんなホーム長さんの話を聞いて、私は胸が熱くなりました。元は大量生産の市販品であっただろうテーブルが、今ではなくてはならない「希望館オリジナル」の存在となることに感動しましたし、それは希望館が大切にしてきたことを象徴しているなと感じたからです。ですから、天板の修繕に賛同しました。

 そんな感動に浸りつつ、改めて今自分が使っている机を見てみました。

 私が使っている木製の机は13年前にブロック長を拝命した際にPC業務のために、倉庫の奥から引っ張り出してきた相当古いものです。おそらく昭和中期ごろに使われていたと思われます。引き出しは無く、天板の下に板が一枚渡してあるだけの、シンプルな机です。脚も少しぐらつきます。天板の化粧べニアは劣化して波打ち凸凹ですし、端から反り返って剥がれていくので、何重にもガムテープで補修してきました。なぜか天板と脚のつなぎ目からニスがベトベトと流れ出る時期もありました。(今は流れ出るニスすら枯れ果てたようです)これぞ「希望館オリジナル」だと言えるかもしれません。

 その上にPCを置き、業務に励んできました。時には子どもと並んで座って要望書を作り、時には孤独に文書作成に取り組み、・・・色々な思い出が蘇ります。

 このボロボロで引き出しも無く、使い勝手の悪い机を見つめていると、ひとつの強い思いが湧き上がるのです。

 

 

「あぁ、新しいデスクが欲しいな!」

 そういう俗物な自分にへこみますが、これからも、ステキな「希望館オリジナル」を子どもや職員と共に作り上げていきたいと思います。

                          女子ブロック長・副館長

                                  水野 壮一


2019.03.11