エモリンク♯1
今日のブログは、希望館の心理チームからお送りします。
タイトルの「エモリンク」、皆さん「はて?エモリンクって何?」と思われましたよね。
エモリンクとは・・・
感情・情緒を意味するエモーション【emotion】
繋がる・繋ぐを意味するリンク【link】
を組み合わせた、希望館オリジナル造語です。
人と人との感情のリンク【関係づくり】
自身の言葉と感情のリンク【言語化】
自身の現在と将来のリンク【成長】
この3つのポイントを大切にしたいと思い、この「エモリンク」を発足しました。
何をするのかというと、簡単に言えばグループワークです。聞き慣れない方もおられると思いますが、具体的な説明は長くなってしまうので、割愛させていただきます。
読み進めていただければ、何となくのイメージはできるかもしれません。
今までは、こうしたグループワークをするときの対象はこども。ですが、この「エモリンク」は大人【1年目から3年目の職員10名】を対象としました。
今回は初回です。とても良い天気だったので、初回はグラウンドですることにしました。10名全員が「どんなことするんだろう・・・」と緊張と不安な様子。そんな気持ちが視線になって、前に立つ私にグサグサと・・・(笑)
まずは、そんな緊張をほぐすためのウォーミングアップをしてから、メインのエクササイズは「10人11脚」
最初はなかなか進みませんが、それでも全員で息を合わせながら、どうしたらうまくいくか意見を出し合いながら、少しずつ前に、一歩しか進めなかったのが二歩三歩と続くようになります。
そうしていると苦労している横から、こちらが課題。「全員でGOALを設定して、GOALをすること」。
自分たちの現実を受け止め、少し頑張ったらできるGOAL設定を、全員で考えます。GOALは距離でも、時間でも構いません。とにかく今の現実を全員で受け止めて考えること。そこが大切です。出てきたGOAL設定は、「往復のコース【大体40mから50mでしょうか?】を〇分以内!【数字は想像してください】」。そこに向かって全員で息を合わせてスタート。結果は大幅に設定をクリアしました。
そのあとは、今回やってみて感じたことなど、各々が話して気持ちをシェアする時間です。全員、まだどんなことを言えば良いのか、探りながら話しをしている印象でした。でもその中で、「ここに来るまでは不安だったけど、やってみて、次も何とかできそうな気がした」と、気持ちを少し素直に言葉にする職員もいました。
こうして、素直な気持ちで繋がれるようになっていけたら良いですね。
「エモリンク」を通して決して、ただ職員同士で仲良くなってほしいわけではありません。
日々こどもと生活し、向き合っていると、どうしても心身共に疲弊をし、素直さ・冷静さ・大切なもの・そして自分を見失ってしまうことがあります。そして、そのままの状態を放置すると、自分を守ろうと、心に分厚い鎧を着せて何も感じないようにしたり、自己効力感【自分ならできるという感情】は下がり、自ら成長を止めてしまうことに繋がります。
まさに「忙しい(いそがしい)」という字、「心」を「亡くしてしまう」状態になってしまいます。
このブログを読んでくださっている皆さんにも、とても忙しくて、心を亡くしてしまっている時って、きっとありますよね?
そうなってしまう前に、ふと肩の力を抜いて、自分の中にある感情や感覚を言葉にし、みんなに受け止めてもらい、尊重し合うことで、心の鎧を脱いで、自分ならできるという気持ちを思い出す。
長々と書きましたが、そうした部分を狙いにしています。
今まで、心理チームはこどものカウンセリングやプレイセラピー、心理的な視点の中で「こどもの最善の利益」を考えてきました。そうした中で、この「エモリンク」のような取り組みも、「こどもの最善の利益」に繋がるのでは?と考えました。
大人の成長が、こどもたちの成長にも繋がり、それが希望館全体の成長にも繋がる、色々なことに繋がる、そう思うと、もちろん不安もありますが、ワクワクもしています。
「エモリンク」、新たなチャレンジの始まりです。
初回「エモリンク」について、長くなってしまいましたが、皆さん読んでいただきありがとうございました。
希望館心理チーム
2025.04.29